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素敵なカフェと、コーヒーのある暮らし。

ELEPHANT FACTORY COFFEE/村上春樹「象工場のハッピーエンド」が由来の京都カフェ

ELEPHANT FACTORY COFFEE/村上春樹「象工場のハッピーエンド」が由来の京都カフェ

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 こんにちは。

今回は村上春樹好き×コーヒー好きにはぜひ訪れてもらいたい京都のカフェをご紹介します!

『ELEPHANT FACTORY COFFEE』

(エレファントファクトリーコーヒー)

この店名を聞いて、ピンときた人は本物のハルキストですね。ちなみに、僕はわかりませんでした...笑

 

こちらのお店、東京・三軒茶屋にある『MOON FACTORY COFFEE』の姉妹店ということで、雰囲気がよく似ています。ここには僕も学生時代に訪れたことがあるのですが、お客さんが皆読書をしたり静かにそれぞれの時間を過ごしていて、その「しーーん」とした雰囲気に、とても緊張しながらコーヒーを飲んだ思い出があります...笑

 

京都のこのお店も、細い路地裏の小さなビルの2Fにひっそりと佇む、静かで暖かい雰囲気のカフェでした。まさに店主さんの意図する「本を一冊持ってふらりと出かけられる」ような素敵なカフェでした。

 

 *目次*

 

 

 

 

 

 

 

 細い路地沿い、小さなビルの2階にある隠れ家的カフェ

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この『ELEPHANT FACTORY COFFEE』、河原町の繁華街から近いとはいえ、細い路地沿いの小さな2階にひっそりと佇んでいます。あらかじめ調べてその存在を知っている人しか辿りつかなそうな、隠れ家的な様相をまとっています。

 

河原町の繁華街の大通りを抜け、人通りの少ない細い路地に入ると、その先には象のマークが。こうやって、多少探しながら訪れるカフェって、とてもワクワクします。

 

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店内に入ると、そこには暖かい雰囲気の空間が。

優しい光を放つペンダントライトと、

雰囲気のあるグレーの塗り壁。

ずっといたくなってしまいそう...

 

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店内はとても落ち着いた雰囲気です。

京都出身のオーナーさんが、「男性がひとりで本を1冊持って、ふらりと出かけられるおいしい珈琲店」が身近にないから、という理由でこのカフェを開いたのだとか。

 

それこそ村上春樹の小説でも持って、カウンター席でひとりゆっくり本を読むのはきっと至福の時間になることだろう。

 

雰囲気にあった落ち着いた味の優しいブレンド  

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 『EF8ブレンド』

 北海道にあるロースターさんから仕入れているというコーヒー豆で淹れた、深煎りの落ち着きのあるブレンド。このお店の雰囲気に合った優しいブレンドでした。こういう雰囲気の中で味わう深煎りのコーヒーというのは、たまらないものがあります。どんなに辛いことがあっても、この一杯さえあれば幸せを感じられそうな、そんなブレンドです。

 

ちなみにこの象さんのマークのついた小さなコーヒーカップ&ソーサー、お店の名前が村上春樹の小説から取っているということもあり、お土産に買って帰りました^ ^

 

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『ミニチーズケーキ』 

あくまでコーヒーを美味しく飲むためにあるような、シンプルで小さなチーズケーキ。実際、このチーズケーキを少しずつ食べながら、コーヒーをじっくりと味わいました。コーヒーを味わう時には、このくらいがちょうどいいのかもしれない。

 

村上春樹『ある種のコーヒーの飲み方について』

この『ELEPHANT FACTORY COFFEE』、実は村上春樹の『象工場のハッピーエンド』が由来ということで、今回京都に行く前に、読んだことのなかったこの小説の文庫本を購入して読みました。その中のひとつの短文『ある種のコーヒーの飲み方について』という題名の短文がありました。

  僕が本当に気に入っていたのは、コーヒーの味そのものよりはコーヒーのある風景だったのかもしれない、と今では思う。僕の前にはあの思春期特有のキラキラと光る鏡があり、そこにはコーヒーを飲む僕の姿がくっきりと映し出されていた。そして僕の背後には四角く切り取られた小さな風景があった。コーヒーは闇のように黒く、ジャズの響きのように暖かかった。僕がその小さな世界を飲み干す時、風景が僕を祝福した。

 

 時には人生はカップ一杯のコーヒーがもたらす暖かさの問題、とリチャード・ブローディガンがどこかに書いていた。コーヒーを扱った文章の中でも、僕はこれがいちばん気に入っている。

(参照:村上春樹『ある種のコーヒーの飲み方について』)

 

「コーヒーの味そのものよりはコーヒーのある風景」

「時には人生はカップ一杯のコーヒーがもたらす暖かさの問題」

 

素敵な言葉が並びます。

村上春樹は自身がバーを経営していたこともあってか、小説にはビールやウイスキーやカクテルなんかはよく描写がありますが、コーヒーについての文章っていうのはほとんど記憶にありません。コーヒーについてのこんな短文があったなんて、村上春樹好きのコーヒー好きにとっては嬉しい発見でした。

 

象工場のハッピーエンド (新潮文庫)

 

 

アクセス・営業時間 

▪︎ アクセス 

「祇園四条駅」から徒歩12,3分

 

▪︎ 営業時間

13:00〜25:00

※定休日:木曜日

 

このカフェと似た雰囲気のあるカフェ

▪︎ 『MOON FACTORY COFFEE』@東京・三軒茶屋

→ このお店の姉妹店。同じく細い路地の小さなビルの2階にあります。

▪︎ 『月と六ペンス』@京都

→同じ京都のカフェ。ここもひとりで読書するのに最適。とっても静かです。

▪︎ 『星屑珈琲』@名古屋

→名古屋ならここ。ここも雰囲気がとても好きです。

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▪︎ 『WEDNESDAY COFFEE STAND』@静岡・沼津

→静岡にも系統の似たカフェがあります。ELEPHANT FACTORY COFFEEと同じく、グレーの塗り壁、ヴィンテージ感のあるテーブル、落ち着いたペンダントライトのあるおしゃれな空間です。

bluewhite0325.hatenadiary.jp

 

こういう志向のカフェが存在してくれているというのは、僕にとってはとてもありがたいことです。なんというか、生きていくと色々なことで傷ついたりするけれど、こうやって落ち着いた場所で美味しいコーヒーを飲むっていうのは、ひとつの救いのような気がしています。

...なんだかこの記事を書いていたら、星屑珈琲に行きたくなってきた。次の休みにでもい行こうかなぁ。もちろん、本を一冊持って。